１．ゾーニングの基本は「緩やかに仕切る」

– 限られた空間でも“仕事モード”と“リラックス”を両立させる工夫とは？

自宅をオフィスとして活用する際、多くの人が悩むのが「生活スペースと仕事スペースの区切り方」です。とくにワンルームや1LDKのような限られた間取りでは、物理的に完全に空間を分けるのは難しいのが現実です。とはいえ、仕事とプライベートの境界があいまいなままだと、集中力が続かず、逆にストレスが溜まる原因にもなりかねません。

そこで有効なのが、「緩やかに空間を仕切る」ゾーニングの工夫です。これは、壁やドアで完全に区切るのではなく、視覚的・心理的に空間を“なんとなく”分けることで、仕事モードへのスイッチを自然に切り替える方法です。

たとえば、背の低いオープンシェルフは、収納として活用しながら視線を遮る効果があり、ワークスペースの“仕切り”として非常に優秀です。背の高い家具に比べて圧迫感がなく、空間全体の広がりや明るさを保てるのも大きな魅力です。また、木製パーテーションなどの軽やかな間仕切りを使えば、温かみのあるナチュラルな雰囲気を演出しつつ、集中力を高める環境を整えることができます。

このように、視線をコントロールするだけでも、自然と意識が“仕事モード”に切り替わり、作業効率が向上します。さらに、緩やかな仕切り方を工夫することで、部屋全体のインテリアバランスを崩さずに快適性を保つことができます。自宅兼オフィスにおいて、空間をうまく使い分けることは、働く時間とくつろぐ時間のメリハリを生み、結果としてストレスの少ないライフスタイルへとつながります。

２．仕事効率が変わる「ワークデスク選び」

– ダイニングテーブルはもう卒業。専用デスクで“集中空間”をつくる

リモートワークが日常となった今、「どこで仕事をするか」は生産性を左右する重要な要素です。多くの方が食卓やローテーブルで作業を始めがちですが、実はそれが“集中できない原因”になっていることも少なくありません。長時間の作業には、やはり専用のワークデスクを設けることが鍵となります。

限られたスペースでも、ほんのわずかな空間に合うデスクを選ぶだけで、仕事への没入度は大きく変わります。たとえば、奥行き50〜60cm程度のスリムデスクなら、ノートパソコンでの作業に十分対応しつつ、圧迫感を感じさせないのが特長です。部屋の一角に設置しても邪魔にならず、生活動線を妨げることもありません。

また、収納一体型のデスクは、コード類や文具、ノート類をすっきりとまとめることができ、散らかりがちな作業環境を自然と整えてくれます。配線タップの目隠しや、書類の一時置きスペースとしても便利で、在宅ワークの“ストレス要因”を軽減してくれます。